2015.03.09
午後の網目のこと
最近、マヤ・デレンの「午後の網目」をちょいちょい観ております。
これは有名な作品なので、映画好きな人はもう知っているのだと思いますが、
実験映画の古典として扱われるだけあって、素敵な作品となっております。
以下にリンクを貼っておきます。15分くらいです。
https://www.youtube.com/watch?v=YSY0TA-ttMA
マヤ・デレン演じる主人公が帰宅すると家の中に異変を感じとる。様子を窺いながら二階に上がっていく。というシーンが繰り返されます。
繰り返すといってもまったく同じではなく、徐々に変化していくのですね。
これはまったく個人的な感想ですが、ジョルジョ・デ・キリコの絵画を思い出します。生と死の境みたいな雰囲気がよくできているなと。
あと、デヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」の最初の部分も「午後の網目」なんじゃないかと思う次第です。
ある男が自宅に届いたビデオを再生してみると、何者かが撮影したその男の家が映っていた。別の日にまたビデオが届いて、そこではさらに家の奥にまで入ってきていた。というアレですね。
そのようなわけで「午後の網目」は色々なところにリンクしていく感じが面白いので、機会があったら観てみるといいかと思います。