昔の中国
今の中国からは想像できませんが、初めての海外旅行で中国を個人旅行した1990年当時は凄い世界でした。今では経験できない当時の状況を振り返ります。
【1】今は人民弊だけですが、当時は外貨兌換券というものがあり、両替するとこの子供銀行のようなお金を受け取ります。名前の通り外貨に再両替できるお金です。お釣りはほぼ人民弊なので、使い切らないと国外では紙切れになります。今じゃ信じられませんね。
【2】外国人料金がありました。鉄道などは中国人の2倍でした。ただ、外国人専用窓口があったのは良かった。人民の窓口は長蛇の列で数時間待ちも!ダフ屋で人民料金の1.5倍で切符を購入したこともありました。
【3】配給切符がありました。船で一緒だった中国人の家に泊めてもらいましたが、穀物等の配給切符が国から貰え、月餅などもこれで購入できます。切符専用の食堂もあり、お金は受け付けないので外国人は基本的に利用不能。中国人に連れて行ってもらったので、貴重な体験でした。小籠包を初めて食べたのがそこでした。当時、自分も含めて小籠包を知っている日本人はあまりいなかったのでは。
【4】家にトイレが無い!泊めてもらった中国人は医者だったけど、家にトイレが無かった。地域ごとに公衆便所があるが、5-22時しか開いていないので、夜に洗面器を渡される。
【5】外国製品は、大都市にある友諠商店というデパートのみで購入可能。但し、外貨または外貨兌換券しか使えないので、庶民は買えない。売っている商品は古臭いものが多かった。
【6】当時の庶民の平均月収は5000円くらいで、医者でも1万円程度。
【7】ホテルは外国人に一番高い部屋しか泊まらせない。巨大なホテルなのに常に安い部屋は「無い!」と言われる。北京のトップレベルのホテルの一番高いスイートルームが2000円くらいではあったが。。。
【8】売店で指をさして商品を求めても「無い!」と言われる。粘ると逆切れされる。
【9】レストランでは、食事中の骨や紙など全て床に落とす。慣れない習慣である。
【10】冷たい飲み物が無い!一部の高級ホテルやレストランしか冷蔵庫が無いので、ぬるいコーラかスプライトしか選択肢がない。瓶のみで正規品ではない。
【11】稀に冷房がある喫茶店があったが、別途空調代を徴収される。
書ききれないのでこのへんでおしまい。